目覚め方改革プロジェクト

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体内リズムの重要性

体内リズムとは

人間の身体は、睡眠や起床といった行動や、体温や血圧、尿などの生理活動が、1日およそ24時間のリズムで変動しています。その「体内リズム」を整えることで、健康や美容を含むQOLの向上が見込まれます。

監修: 明治薬科大学 リベラルアーツ 准教授 駒田 陽子 先生

体温も血圧も、
「体内リズム」で変化

人間の身体はおよそ1日24時間のリズムで変化しています。睡眠や起床といった目に見える行動だけではありません。身体の中で起こる体温や血圧、尿、ホルモン分泌などの生理活動も約24時間の周期で変動しているのです。体温は明け方に最も低く、夕方に高くなります。コルチゾールというストレスに立ち向かうホルモンは早朝に分泌が増大しますし、眠りを促すメラトニンは夜になると分泌が始まります。こうした周期は、「体内リズム」あるいは「概日リズム(circadian rhythm|サーカディアンリズム)」「体内時計」として知られています。


地球の自転周期とのズレ

多くの人の体内リズムが23.9時間から24.3時間の範囲に納まってはいますが、実は平均が24.18時間(24時間10分)ということが、最新の研究でわかってきました。地球の自転周期である24時間とはズレがあります。少々のズレですが、これが日々積み重なると、最終的には昼夜逆転という不都合を招きます。ところが、実際にはそこまでの状況に悩む人はほとんどいません。こうした現象を避けるために、私たちには「体内時計リセット機能」が備わっているのです。

ズレを修正するために体内時計リセット機能がある

体内リズムを光でリセット!

体内リズムと地球の自転周期との微差は、日常生活でさまざまな刺激を受けることで体内リズムが24時間周期に同調するように修正されます。それによって私たちは毎日を1日24時間周期の環境に従って生活することができるのです。ズレを修正するこの刺激を「同調因子」といいます。

最も強力な同調因子は「光」です。ヒトなどの哺乳類の場合、体内リズムを刻む時計は脳にあり、夜が明けて陽の光が眼から入ると、その刺激が体内時計に伝播して、体内リズムをリセット。こうして、自分から特に意識して行動しなくても、体内リズムと自転周期とのズレは修正されて、新しい周期を刻み始めます。ヒトでは朝の光は体内時計を早め、夕の光は体内時計を遅らせることがわかっています。

光の他にも、食事、運動、仕事・学校といった社会的な要素も同調因子として働いているとされています。つまり、朝に太陽の光を浴び、食事を摂って、学校・仕事に行くことで、体内リズムがリセットされて周期が早められるといえるでしょう。

同調因子が体内リズムをリセット!

体内リズムを
整えることのメリット

体内リズムを整えると、
QOL向上の好循環が生まれる!

1日のスタートは、その日全体のリズムを作り出します。スッキリと快適な目覚めは、効率的な活動を促して時間的・精神的余裕を生み、QOLの向上に寄与するのです。自分自身の時間や家族との団欒といった充実の時間ができて、精神的なリラックスと適度な疲労感をもたらし、さらに質の良い睡眠につながる――こうして体内リズムが整っていきます。

このサイクルには、人の健康や美容を司っている役割もあります。体内リズムが整うことで、心だけでなく、若々しい見た目や太りにくい体質にもつながると言われています。

体内リズムが
整っている人のサイクル/体内リズムが整っていない人のサイクル

寝不足では「美しさ」も半減!?

  1. study1

    睡眠で
    「見た目の魅力度」を
    アップ!

    「見た目」と睡眠は大いに関係があります。2010年に英国医学誌で発表された研究で、睡眠を十分にとった人と睡眠不足の人を写真で評価すると、後者は健康度や魅力度などで著しく劣ることがわかったのです。しっかり眠って、見た目の印象を上げていきましょう。

  2. study2

    正しい
    体内リズムで
    「太りにくい体質」に

    正しい体内リズムの維持で、太りにくい体質になることが、研究によって明らかになりました。7-8時間の標準的睡眠時間の人は、血中のグレリンが抑制、レプチンが増加して、食欲がコントロールできるというのです。逆に睡眠不足では、高カロリー・高脂質食に対する欲求が高まってしまいます。

  3. study3

    エイジングを防ぐ
    「2つのホルモン」の
    恩恵を受けられる

    細胞の修復や疲労回復に働く「成長ホルモン」の分泌量は、入眠後初の深い眠り(ノンレム睡眠)の時に最大に!また、抗酸化作用を持つメラトニンは、起床後約14時間後から分泌が始まり、夜の時間帯に多く分泌されます。規則正しい起床・就寝によって、2つのホルモンがしっかりと働くことが期待できます。

体内リズムを整えて、
充実した自分時間を!

自分のために使う時間は、誰にとっても大切なもの。自分時間を充実させることが、明日への活力にもなります。しかし、体内リズムが乱れている*有職者女性の半数以上が、自分時間の量にも質にも不満を持っていることが調査から明らかになりました。

寝だめをして体内リズムが乱れると、身体の疲れが今一つ取れていなくて、効率よく動けないというような状況を招いている可能性大です。体内リズムを整えることで、目覚めがスッキリしてやりたいことの効率がアップし、さらには自分時間の確保にもつながる――という好循環を生み出せるかもしれません。

* 寝だめをしている人

体内リズムが乱れていると「自分時間が足りない」53.7%/体内リズムが乱れていると「自分時間の質に満足していない」56.5% 出典:「現代人の睡眠と目覚めに関する意識調査」