意外と知らない体内リズムのこと 目覚めスッキリコラム

目覚め方改革プロジェクトのメンバーや専門家が良い目覚めをサポートする情報をお伝えします。体内リズムや目覚めについての情報なども随時更新していきます。コラムを読むことから「目覚め方改革」を始めていきましょう。

20207月コラム 快適な目覚めのために
巣ごもり生活で乱れた睡眠を整えるには?

新型コロナウイルスの影響で、全国的に続いた自粛生活。少しずつ日常が戻りつつありますが、長らく続いた”巣ごもり生活”で生活リズムが夜型化した人も多いのではないでしょうか。乱れた睡眠を整えて、スッキリ目覚められるポイントをご紹介します。

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 臨床病態生理研究室 室長
北村 真吾 先生

巣ごもり生活で夜型化が進行!?

外出ができず、自粛生活が続いたこの春。新型コロナウイルスの感染に対する不安や、経済面での不安、働き方が変わったことでの仕事や家庭内でのストレスなど、様々な要因で睡眠の質が低下した人もいると思います。

光を浴びない“巣ごもり生活”が続いたことで、私たちの体に本来備わった、体内リズムにも影響を及ぼしたと考えられます。そもそも体内リズムをコントロールしている体内時計は、1日24時間よりも少し長く、朝の光を浴びることでリセットされます。光を浴びないと、どんどん時計がずれて、夜型化。このように光を浴びる機会が少なかったり、働き方が変わったりした自粛期間中は、就寝・起床リズムが乱れてしまった人も多いのではないでしょうか。

そもそも自粛期間中は、通勤が減ったりジムが休業になったりして運動不足に。それに加えて、体内リズムが乱れたことで太りやすくなったと考えられます。体内リズムの乱れや夜型化は、メタボリックシンドロームや代謝機能障害のリスク要因にもなり、注意が必要です。

巣ごもり生活で夜型化が進行!?

今こそ、体内リズムを整えるチャンス

一方で、自粛期間中は十分な睡眠を確保でき、ぐっすり眠れて快適に過ごせた、という人も多くいるようです。これまで、平日は目覚めがすっきりしなくても、決まった時間に起きて出社しなければいけませんでしたよね。睡眠不足が続いていた中、リモートワークを始めた人の中には、起床時間や朝の準備を気にせずにゆっくり眠れるようになったというメリットも。

海外でも、コロナ禍での自粛期間における睡眠の調査が行われ、自宅で過ごす時間が増えたことで睡眠時間も増え、自身の体内時計のタイミングで睡眠をとりやすくなったことから、ソーシャルジェットラグ(平日と休日の就寝・起床時間の差によって起きる時差ボケ)が改善されたという報告もあります。

現在、リモートワークをはじめ、時差通勤、スーパーフレックスなど、様々な企業で働き方が多様化してきました。そんな今こそ、自分自身で体内リズムを整えるチャンスといえます。社会的な時間だけに縛られず、自分の体内リズムに合う就寝・起床時間、睡眠時間を探してみてください。

今こそ、体内リズムを整えるチャンス

働き方が変わっても上質な睡眠をとるコツ

リモートワークや時差通勤で朝にゆとりを持てるようになった反面、注意しないと自粛期間中のように、体内リズムが夜型化する可能性があります。

一番大切なのは、外に出て午前中に光を浴び、ずれた体内時計をリセットすること。反対に夜は、覚醒度を上げる強い光を浴びないこと。リモートワークでも夜にパソコンを使いすぎるのは控えましょう。

また、外出が減ったことで、体を動かす機会が減り、眠気が訪れにくいと感じる場合は、ウォーキングなど、日中に適度に体を動かすことをおすすめします。

働き方が変わると、労働時間にバラつきが出ることもあるかもしれません。そんなときも体内リズムを整えるためには、就寝・起床時間を一定にすることが大切。働き方の変化と共に、この機会に自分に合う睡眠習慣を身につけることができれば、朝からもっと快適に過ごすことができるでしょう。

働き方が変わっても上質な睡眠をとるコツ
北村 真吾
北村 真吾(きたむら・しんご)
国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター
精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 臨床病態生理研究室 室長

九州大学大学院芸術工学研究科修了。博士(芸術工学)。九州大学ユーザーサイエンス機構テクニカルスタッフ、国立精神・神経医療研究センター研究員を経て、2014年英国サリー大学睡眠研究センター客員研究員。2014年5月より現職。専門は睡眠科学、時間生物学、生理人類学。

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