2019年9月コラム 昼寝と入浴で、「体内リズム」にメリハリを
9月3日は、「秋の睡眠の日」。この秋で「目覚め方改革プロジェクト」は、1周年を迎えます。引き続き、体内リズムと目覚めの大切さをお届けしてまいります。今回は、昼寝と入浴が「体内リズム」の調整におすすめなわけをご紹介します。
「昼寝」が
パフォーマンスアップの新習慣に
本来、誰の体にもそなわっている「体内リズム」。眠くなるときと、ならないときがあるのも、体内リズムが正常に働いているからです。日中働いて夜に寝る生活をしている人が、一番眠くなるのは深夜2~4時。二番目に眠くなるのは14~16時です。これは体内リズムによって決まっているため、午後は誰でも仕事のパフォーマンスが低下します。よく、「昼食後は食べたものを消化するために眠くなる」と思われがちですが、それよりも体内リズムが大きく関わっています。そのため、夜の睡眠時間が足りない人ほど、午後の睡魔に耐えられないのです。
こうした体内リズムにあわせて仕事の効率アップを図ろうと、昼食後に「昼寝」を取り入れる企業が増えつつあります。眠気のピークを迎える14~16時より前に短時間の昼寝をとることで、眠気が解消されて、脳がクリアに。昼寝の仕事のパフォーマンスを上げるための新習慣として注目されています。

「昼寝」で体内リズムを整えて、
夜の睡眠もスムーズに
短時間の昼寝をとるメリットは、日々の睡眠不足を補うだけではありません。眠くなる前に仮眠で覚醒レベルを上げておくことで、昼と夜の体内リズムにメリハリが生まれます。すると夜は自然と眠くなり、寝つきが良くなったり睡眠の質が上がったりします。
昼寝の最大のポイントは時間。長くても30分以内にとどめて、昼食後から15時頃までにとりましょう。時間がないときは10分程度、目をつぶって静かにしているだけでもOKです。30分より長くなると深い睡眠に入ってしまうため、覚醒が困難になり逆効果に。長すぎる昼寝は、夜も眠りにくくなります。体勢は、イスに座ったまま仰向けになるか、デスクにうつぶせになるのもいいでしょう。このように、昼寝は体内リズムを整えて夜の睡眠にもいい影響をもたらします。

夜は「入浴」で
体温にメリハリを
体内リズムのために、昼は昼寝で覚醒レベルを上げておく一方で、夜は寝る1時間前に「入浴」するのが効果的です。
人は、体の深部体温が下がるときに眠りに入ります。1日の中で体温が最も高くなるのは19時頃。その後、いったん体温が下がりますが、お風呂に入ることで体温がグーンと上がります。一度体温が上がると、今度は急に体温が下がってきます。すると自然と眠気がやってきて、スムーズに入眠できるというわけです。入浴を活用して、体内リズムにあわせて体温を上げたり下げたりすることで、心地よく眠りにつくことができるでしょう。
このように、昼は「昼寝」で、夜は「入浴」でメリハリをつける習慣が、体内リズムを整えることにつながります。気持ちのいい目覚めのために、今日から始めてみてはいかがでしょうか。
