意外と知らない体内リズムのこと 目覚めスッキリコラム

目覚め方改革プロジェクトのメンバーや専門家が良い目覚めをサポートする情報をお伝えします。体内リズムや目覚めについての情報なども随時更新していきます。コラムを読むことから「目覚め方改革」を始めていきましょう。

20197月コラム 夏の「体内リズム」は、夜の快適な睡眠から

気温が高くなるとつらいのが夏の睡眠。そんな寝苦しい夜でも、毎日快適な睡眠を取りたいものです。今回は、夏の睡眠と「体内リズム」についてご紹介します。

東北福祉大学 感性福祉研究所 特任研究員
水野 一枝 先生

寝苦しさによる睡眠の乱れが
「体内リズム」に影響

夏の熱帯夜は、“朝までぐっすり”とはなかなかいかないものです。暑さで眠りが妨げられがちな季節ですが、夏の体内リズムのカギを握るのは、夜の睡眠。朝になったら目覚め、夜になったら眠くなるという体内リズムの働きをキープするには、質の高い睡眠を、十分に確保することが重要になります。

夏は、蒸し暑い環境で寝ると中途覚醒が多くなり、睡眠が著しく妨げられることが分かっています。睡眠中は、深い眠りを含む「ノンレム睡眠」と、脳を整理して体をゆるめる「レム睡眠」を繰り返しながら朝を迎えます。寝苦しい夏は、覚醒が増えるだけでなく、本来なら前半に起こる「深いノンレム睡眠」が出にくくなり、眠りが浅くなる時間帯が増えます。また、「レム睡眠」も出現時間が少なくなり、体も脳も暑さにより十分な休息が取れていないことが考えられます。

このように夏は、夜間の睡眠が妨げられることで日中のパフォーマンスが下がったり、覚醒するはずの時間に眠くなったりするなど、体内リズムに影響を及ぼします。

寝苦しさによる睡眠の乱れが「体内リズム」に影響

暑さで体温が下がらず、
夏の睡眠を妨げる

そもそも夏が寝苦しいわけは、「気温」と「湿度」にあります。私たちは眠るとき、体の深部体温が徐々に下がると眠くなり、そのまま下がった深部体温は朝方に上昇します。 しかし夏は、気温や湿度が高く、寝ようとしても体温がなかなか下がりません。そのため寝苦しくなり、中途覚醒が増えるのです。

しかも体は、体温を下げるために汗をかきます。通常なら汗により体温が下がりますが、湿度が高いと肌に汗が張りついたままとなり、体に熱がこもります。それによりますます体温が下がらず、睡眠を妨げるというわけです。こうして朝を迎えると、「汗だくで目覚めが悪い」「眠れた感じがしない」といった不快感につながるのです。

暑さで体温が下がらず、夏の睡眠を妨げる

夏は、冷房つけっぱなしで
中途覚醒を防ぐ

体内リズムのためにも、寝苦しい夏こそ、快適な睡眠環境を作ることが欠かせません。エアコン(冷房)は、中途覚醒を防ぐために、温度を26~28度に設定して朝までつけっぱなしでOK。

冷えすぎ防止でタイマーを使う場合は、「深いノンレム睡眠」が現れる前半の4時間後に切れるようにしましょう。敷布団やベッドパットを、体が沈みにくい固めで薄めのものに変えるのも有効です。つい上にかけるものを気にしがちですが、長時間涼しさをキープするためには、体との接触面が広い敷物のほうが大切。パジャマも、襟元やすその開口部が広く、通気性のいいものを選んでください。

夏の睡眠不足は、日中の熱中症につながりやすいともいわれています。工夫できることから始めれば、暑い日でも朝までぐっすり。体内リズムを整えて、元気に猛暑を乗り切りましょう。

夏は、冷房つけっぱなしで中途覚醒を防ぐ
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