目覚め方改革プロジェクト

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意外と知らない体内リズムのこと

目覚めスッキリコラム

目覚め方改革プロジェクトのメンバーや専門家が良い目覚めをサポートする情報をお伝えします。体内リズムや目覚めについての情報なども随時更新していきます。コラムを読むことから「目覚め方改革」を始めていきましょう。

VOL.08

体内リズムの乱れが

女性の「月経」にも大きく影響

3月1日~8日は、「女性の健康週間」です。家事や仕事で忙しく、睡眠時間が少なくなりがちですが、女性の体には「睡眠」が大きく関わっています。今回は、女性にとって身近な「月経」と体内リズムの関係をご紹介します。

明治薬科大学 リベラルアーツ 准教授
駒田 陽子 先生

女性のリズムと体調

女性の心身はライフコース(思春期~成熟期~更年期)の中で、大きく変化します。思春期に初潮が始まり、徐々に女性として成熟し、20~30代に妊娠・出産期を迎えます。40歳を過ぎる頃から女性ホルモンの分泌量は低下し、やがて50歳前後で閉経します。月経、妊娠、出産など、性や生殖に関する健康のことを「リプロダクティブヘルス」と言い、女性がライフコースの変化の中で経験する喜びや悩みに深く関係しています。

さて、月経周期に伴って、ご自身の体調やパフォーマンスが変化することを感じていらっしゃる女性は多いのではないでしょうか。よく聞かれる声としては、月経の1週間前あたりは、昼間に眠気がひどく、だるさを感じる、月経直前になるとイライラしたり、体がむくみやすくなる、月経中は腹痛や頭痛があり、昼間は眠気を感じて体がだるいが夜はよく眠れない、などです。

一方で月経が終了してしばらくは、体も頭もよく動く、やせやすい、体調がよい、という実感をお持ちの方も多いようです。日本人女性約2万人を対象とした調査によりますと、およそ7割の方が月経前や月経中に心身の不調を感じています1。特に、月経中の痛みは半数の女性が、また過多月経は5人に1人が悩んでいます。ところが、こうした月経に伴う症状に対しては、「我慢する」、「横になる」などの消極的な対処が中心で、普段の生活や仕事に支障が出ることも少なくありません。

月経周期に関してはどうでしょうか。正常な月経周期は、周期が25~38日で、周期のぶれが7日未満とされますが、私たちの研究では、半年を通してこの基準を満たしていた人はわずか40%でした。月経周期が乱れる原因でよく挙げられるものとして、無理なダイエットやストレス、不規則な生活があります。また、妊活中の方は、ストレスをためないでリラックスして過ごす、規則正しい生活をするといったことを心がけていらっしゃるかもしれません。このように、私たちは経験的に、ふだんの生活習慣が「リプロダクティブヘルス」に影響することを知っています。

このコラムでは、体内時計や体内リズムの観点から、「リプロダクティブヘルス」について考えてみたいと思います。

女性のリズムと体調

体内時計と「リプロダクティブヘルス」

私たちの体には、体内時計が備わっており、約1日のリズム(サーカディアンリズム)を刻んでいます。サーカディアンリズムに従って、私たち人間は夜に眠り、朝に目覚め、日中に活動します。睡眠と覚醒以外にも様々な生理現象が約1日のリズムを示します。

たとえば、血圧や体温が最も高くなるのは午後4時頃、血中コレステロール値がもっとも高くなるのは午後1時頃です。また、自然分娩が開始するのは午前0時頃、自然出産の確率が最大になるのは午前6時頃です。人の誕生にも体内リズムが関係しているとは、なんだか神秘的ですね。体内時計が正確に動くからこそ、私たちの体は健康を保つことができます。

体内時計が大きく乱れる例として、シフトワークや海外旅行があります。夜勤中は睡眠をとらずに働かなくてはなりませんし、海外旅行に行きますと、現地は夜なのに自分の体は昼間のために眠れないといった状況が起こります。シフトワークに従事する看護師や、時差のある地域を移動する客室乗務員では、月経周期異常や早期流産のリスクが高いことが以前から指摘されていました。これは、シフトワークや時差による体内時計の乱れが、様々なホルモンの分泌異常を引き起こし、女性の健康に影響を及ぼすものと考えられます。

体内時計と「リプロダクティブヘルス」

ソーシャルジェットラグによる「リプロダクティブヘルス」への影響

実は、シフトワークのように大幅に体内時計が乱れる場合だけでなく、1~2時間程度のズレであっても、女性の体に様々な影響をもたらす可能性があることが明らかにされつつあります。コラム3でソーシャルジェットラグ(社会的時差ボケ)について説明しましたが、私たちの研究では、平日と休日で睡眠時間帯のズレが1時間以上の女性は、ズレが1時間未満の女性に比べて、月経中の痛みやむくみといった月経症状を重く感じていました2

また、ソーシャルジェットラグをシミュレートした動物実験も行われています3。マウスを飼育する際に、飼育環境の明暗周期を一週間のうち2日だけ3時間遅らせてみます。このようなソーシャルジェットラグ条件下では、マウス(中年期)の性周期が乱れてしまったそうです。

こうした研究結果は、シフトワークや海外渡航と比較するとそれほど大きい変動でなくとも、日常的な体内時計の乱れが月経や妊孕性(にんようせい・妊娠する力)に影響する可能性を示唆しています。

月経中の症状に対して「我慢する」、「横になる」といった消極的な対処をとることが多いのですが、ふだんの生活を見直してみることも役に立ちそうです。お休みの日も含めて規則正しい生活をすることで、月経周期の乱れを防ぎ、月経中の症状を軽くすることにつながるでしょう。

引用文献
1. Tanaka et al., Int J Womens Health 2013
2. Komada et al., Chronobiol Int 2019
3. Takasu et al., Cell Rep 2015

ソーシャルジェットラグによる「リプロダクティブヘルス」への影響

VOL.16

「体内リズム」を整えた生活で
「糖尿病」予防へ

11月14日は、「世界糖尿病デー」です。毎日の睡眠は、「糖尿病」の予後を左右するといわれる、血糖のコントロールに大きく関わりがあります。今回は、「糖尿病」と体内リズムについてご紹介します。

富山大学大学院 医学薬学研究部 病態制御薬理学 教授 笹岡 利安 先生

VOL.15

「体内リズム」調整で
アスリートもパフォーマンスアップ

10月14日は、「体育の日」。運動をすることで睡眠にもいい影響があるといわれています。今回は、アスリートが実践する体内リズムの整え方など、「スポーツと体内リズム」についてご紹介します。

医療法人社団docilis すなおクリニック 院長 内田直 先生

VOL.14

昼寝と入浴で、
「体内リズム」にメリハリを

9月3日は、「秋の睡眠の日」。この秋で「目覚め方改革プロジェクト」は、1周年を迎えます。引き続き、体内リズムと目覚めの大切さをお届けしてまいります。今回は、昼寝と入浴が「体内リズム」の調整におすすめなわけをご紹介します。

久留米大学医学部神経精神医学講座 教授 内村直尚 先生

VOL.13

時差ボケ解消には
光で「体内リズム」の調整を

夏休みは海外旅行に出かけるという人も多いのではないでしょうか。普段は意識していなくても、時差ボケにより「体内リズム」の変化をもっとも感じる瞬間でもあります。今回は、海外旅行や海外出張で起こる「体内リズム」のずれについてご紹介します。

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター
精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 臨床病態生理研究室 室長 北村 真吾 先生

VOL.12

夏の「体内リズム」は、
夜の快適な睡眠から

気温が高くなるとつらいのが夏の睡眠。そんな寝苦しい夜でも、毎日快適な睡眠を取りたいものです。今回は、夏の睡眠と「体内リズム」についてご紹介します。

東北福祉大学 感性福祉研究所 特任研究員
水野 一枝 先生

VOL.11

食習慣から「体内リズム」を整えて
太りにくい体に

ダイエットしてもなかなかやせられない、太りやすくやせづらくなってきたという人は、「体内リズム」に目を向けてみましょう。今回は、肥満と体内リズムについてご紹介します。

東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科
准教授 岡島 義 先生

VOL.10

「ソーシャル・ジェットラグ」が

疲れやすさに影響している

平日と休日の就寝・起床リズムのずれをいう「ソーシャル・ジェットラグ」が、疲れやすさに関係していることが明らかになりつつあります。今回は、疲労と「体内リズム」についてご紹介します。

国際医療福祉大学 東京赤坂心理・医療福祉マネジメント学部 心理学科長
教授 中田 光紀 先生

VOL.09

働き方を見直して「体内リズム」を整えれば

会社も社員も健康に

4月1日から「働き方改革関連法」が施行され、日本全体でビジネスパーソンの働き方を考える時期に入ってきました。今回は、現代人の働き方と「体内リズム」について、一緒に考えていきましょう。

特定非営利活動法人健康経営研究会 理事長
岡田 邦夫 先生

VOL.08

体内リズムの乱れが

女性の「月経」にも大きく影響

3月1日~8日は、「女性の健康週間」です。家事や仕事で忙しく、睡眠時間が少なくなりがちですが、女性の体には「睡眠」が大きく関わっています。今回は、女性にとって身近な「月経」と体内リズムの関係をご紹介します。

明治薬科大学 リベラルアーツ 准教授
駒田 陽子 先生

VOL.07

「朝食」をしっかり食べて

内臓から体内リズムを整えよう

1日を健やかに過ごすために、朝食は欠かせない習慣です。しかし、時間がないといった理由で朝食を抜く人がたくさんいます。今回は、そんな「朝食欠食」と体内リズムの乱れについてご紹介します。

早稲田大学 先進理工学部 電気・情報生命工学科 生理・薬理学研究室
柴田 重信 先生

VOL.06

お正月など長期休暇の「寝だめ」が

実は体内リズムを乱す原因に

新しい一年が始まりました。年末年始の休み中は、日頃の睡眠不足を補おうと、つい“遅起き”してしまった人も多いのではないでしょうか。今回は、そうした休日の「寝だめ」と体内リズムの乱れについて解説します。

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター
精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 臨床病態生理研究室 室長 北村 真吾 先生

VOL.05

お酒の飲みすぎは

体内リズムを乱す原因に

イベントや忘年会などで、お酒を飲む機会が増える年末。仲間と楽しく過ごせる貴重な時間ですが、スッキリ目覚めるためには、飲みすぎには気をつけたいもの。今回は、アルコールと体内リズムの関係についてご紹介します。

久留米大学医学部神経精神医学講座 教授 内村直尚 先生

VOL.04

体内リズムの乱れが

様々な生活習慣病のリスクに

11月14日は、「世界糖尿病デー」。世界的に患者数や予備軍が拡大しつつある糖尿病は、「生活習慣病」の代表格です。今回は、体内リズムの乱れが、糖尿病などの「生活習慣病」に与える影響についてご紹介します。

東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科 准教授 岡島 義 先生

VOL.03

体内リズムが乱れる

「ソーシャル・ジェットラグ」

現代人の多くが、自分に合った睡眠時間帯と、社会に求められる時間帯のずれにより、体内リズムが乱れた状態になっています。今回は、そんな“社会的時差ボケ”といわれる「ソーシャル・ジェットラグ」についてご紹介します。

明治薬科大学 リベラルアーツ 准教授 駒田陽子 先生

VOL.02

「3DSSチェックシート」であなたの睡眠習慣が明らかに。

“良い睡眠”は「位相(リズム)」も大切!

睡眠に何かしらの悩みを抱える人は、まず自分の眠りのどこに問題があるのかを把握することが大切です。今回は、睡眠習慣が簡単に分かる、「3DSSチェックシート」(3次元型睡眠尺度マニュアル)についてご紹介します。

日本大学医学部社会医学系公衆衛生学分野・助教 松本 悠貴 先生

VOL.01

「体内リズム」を整えて

スッキリ快適な目覚めを

まだまだ暑さが続くこの季節は、眠りが妨げられがちです。夏の疲れがたまった今こそ、質の良い眠りとスッキリした目覚めを確保することが大切です。朝の体が軽くなる、「体内リズム」の整え方をご紹介します。

久留米大学医学部神経精神医学講座 教授 内村直尚 先生