意外と知らない体内リズムのこと 目覚めスッキリコラム

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201811月コラム 体内リズムの乱れが様々な生活習慣病のリスクに

11月14日は、「世界糖尿病デー」。世界的に患者数や予備軍が拡大しつつある糖尿病は、「生活習慣病」の代表格です。今回は、体内リズムの乱れが、糖尿病などの「生活習慣病」に与える影響についてご紹介します。

東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科 准教授
岡島 義 先生

体内リズムの乱れが
病気リスクを高める

体の疲れがとれない、寝た気がしないといった、睡眠に悩む現代人の多くが、体内リズムが乱れていると考えられます。その原因は、運動不足や不規則な食事、週末の朝寝坊やメリハリのない昼寝など、様々な生活習慣の乱れによるものです。

体内リズムの乱れは、単なる睡眠不足や、睡眠の質を低下させるだけではありません。糖尿病をはじめ、高血圧やがん、心臓病などの「生活習慣病」のリスクを高めてしまいます。

ニュージーランドで、1000名を対象にして行われた研究によると、仕事や学校などの社会的なスケジュールと、個人の体内時計の不一致(ソーシャル・ジェットラグ)が大きい人ほど、肥満やメタボリックシンドロームになりやすいことが分かっています。

この2つは、どちらも生活習慣病の前段階。休日の朝寝坊など、慢性的な体内リズムの乱れが、こうした生活習慣病を引き起こしてしまうのです。

体内リズムの乱れが病気リスクを高める

睡眠不足が、
あらゆる機能を低下させる

休日の朝寝坊や慢性的な睡眠不足によって体内リズムが乱れると、週の半ばまで疲労感が残ったり、日中に眠気を感じたりして、パフォーマンスが低下すると言われています。

私たちの体は、こうした体内リズムの乱れが続くと、ホルモンや血圧、神経など、あらゆる機能のバランスが崩れ始めます。

糖尿病に関係する「インスリン」も、影響を受けるホルモンの一つ。体内リズムが乱れると、ストレスに対応するホルモンの「コルチゾール」や「成長ホルモン」が分泌して血糖値を上げ、インスリンの血糖値を下げる働きを妨げてしまいます。

また、中途覚醒や短時間睡眠で交感神経が優位になると高血圧に。覚醒や食欲を司るホルモンも乱れ、食欲が増進します。このように、体内リズムの乱れは、様々な生活習慣病の要因になっています。

睡眠不足が、あらゆる機能を低下させる

体内リズムを整えて、
生活習慣病予防を

生活習慣病予防のためには、体内リズムを整え、十分な睡眠をとることも大切です。

乱れた体内リズムを整えるには、運動習慣と食事の改善がカギになります。運動は、午後(夕方より前)に体操やウォーキングなど、汗をかく程度の強めの有酸素運動をするのが理想。それが難しい人は、寝る3~4時間前に軽めの運動をしたり、寝る1時間前にぬるめのお風呂に入ったりしてもいいでしょう。

食習慣でおすすめなのは、夕食から朝食まで8~10時間空けて内臓を休め、朝食の量をしっかり摂ること。絶食時間のあとに胃に食べ物が入ることで、この体内時計のズレが戻り、体内リズムが整います。

このように、体内リズムを整えて十分な睡眠を得ることが生活習慣病の予防につながります。自分の体を守るためにも、今一度、睡眠習慣を見直してみましょう。

体内リズムを整えて、生活習慣病予防を
岡島 義
岡島 義(おかじま・いさ)
東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科 准教授

日本大学文理学部心理学科卒業。北海道医療大学大学院心理科学研究科博士課程修了(博士〔臨床心理学〕)。公益財団法人神経研究所附属睡眠学センター研究員、東京医科大学睡眠学講座兼任助教、医療法人社団絹和会睡眠総合ケアクリニック代々木 主任心理士、早稲田大学人間科学学術院助教などを経て、2018年より現職。

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