2018年9月コラム
「3DSSチェックシート」であなたの睡眠習慣が明らかに。
“良い睡眠”は「位相(リズム)」も大切!
睡眠に何かしらの悩みを抱える人は、まず自分の眠りのどこに問題があるのかを把握することが大切です。今回は、睡眠習慣が簡単に分かる、「3DSSチェックシート」(3次元型睡眠尺度マニュアル)についてご紹介します。
快眠の第一歩は、
問題点を知ることから
現代社会は、インターネットやスマホによっていつでも情報を得ることができます。また、コンビニやスーパーの24時間営業など、利便性が飛躍的に進歩した一方で生活が夜型になり睡眠に問題を抱える人が増えています。特に、仕事や育児が忙しい働き世代は、世界的に見ても睡眠時間が短く、睡眠時間を削って無理をしがちです。
社会の変化により、睡眠習慣が乱れる要因が多様化したことで、これまで使われてきた睡眠のチェック方法では、睡眠の状況を正しくを評価することが難しくなってきました。
そこで、多忙な現代人の健康を守るために、リズムを含めた睡眠状態が分かる「3DSSチェックシート」(3次元型睡眠尺度マニュアル)を開発しました。 このチェックシートは、「位相(いそう=睡眠リズム)」、「質」、「量」の3点から、睡眠習慣を把握することができるものです。
睡眠は、単に「時間が長い・短い」「質が高い・低い」だけで良し悪しを判断できません。“良い睡眠”を得るには、「位相(リズム)」、「質」、「量」の3点を抑えることが大切です。
睡眠状態は個人差が大きく、悩みのポイントや問題点は人それぞれ。だからこそ、個々の問題点を見つけ出し、早いうちから対処していくことが必要なのです。

「位相」の低さは、
体内リズムの乱れ
「3DSSチェックシート」で分かる「質」とは、良質な睡眠がとれているかをみるもの。「量」は、自分に合う十分な量がとれているかをみるものです。「質」が低いと、寝つきが悪く熟睡感がない、「量」が不足すると、午前中や夕方の覚醒度が上がる時間帯に眠くなるなどの自覚症状が現れます。
そして「位相(リズム)」は、生活や睡眠のリズムを調べるもの。就寝・起床時間が不規則で、夜更かしや朝寝坊をしがちな人が当てはまります。朝食を抜いたり、夕食が夜遅くなったりして食生活が乱れる傾向も。「位相(リズム)」の得点が低いほど、人間の体に本来備わった「体内リズム」も乱れていると考えられます。
体内リズムが乱れると、体に様々な悪影響を及ぼします。ホルモンバランスが崩れて、高血圧や糖尿病、高コレステロールなどにつながりやすくなります。 また、女性は乳がん、男性は前立腺がんといった、性ホルモンに関わるがん発症にも関係していると言われています。こうした体内リズムの乱れは、早めに軌道修正することが大切です。

「ソーシャル・ジェットラグ」が
不調の原因に
気づかないうちに引き起こされる「ソーシャル・ジェットラグ」ですが、週末わずか1~2時間の体内時計のずれであっても、心身に様々な影響が出ることが明らかになっています。「ソーシャル・ジェットラグ」が肥満や生活習慣病、気分の落ち込み、昼間のパフォーマンス低下につながるというのです。少し考えてみてください。休日に朝寝坊すると、あなたの体内時計はお昼頃を朝だと認識してしまいます。月曜日の朝に、すっきり目覚められなくて当然ですね。午前中は頭が働かない、体がだるい、何となく体調が悪いという方は、「ソーシャル・ジェットラグ」の状態になっていないか、毎日の生活を見直してみてください。土日に朝寝坊をしているようでしたら、平日と同じ時間に起きて明るい光を浴びましょう。朝寝坊しないなんて無理!と思われた方、平日に睡眠が不足していることや週末の夜ふかしが原因ではありませんか。睡眠時間をきちんと確保するように心がけてください。
